ポメラDM200が出てくる映画、「ずっと独身でいるつもり?」を見た

ポメラ雑談

映画「ずっと独身でいるつもり?」見てきました。Twitterで何度か「田中みな実さんが使っていたポメラがよかった」という感想を見たので気になっていました。コロナ禍以降、久しぶりの映画でした。どんな風にポメラが使われていたのか紹介します!

ポメラの出番は2回。噂通り、田中みな実さんがポメラを叩いていました。

1度目の登場

机の上、ちょうどイスの正面に閉じた状態で置いてあるポメラ。噂通り、あれは間違いなくポメラDM200でした。右隣にはMacBookとプリンターがあります。光あふれる朝に、窓辺のデスクに座り、おもむろにポメラを開いて主人公の本田まみ(田中みな実さん)がタイトルの「ずっと独身でいるつもり」と書き始めるシーンがとても印象的です。編集画面も出てきます。あれは完全にデフォルトですね。

【ポメラDM200のデフォルト】
・白背景・無地(罫線なし)・横書き・ゴシック体・文字サイズ24dot
・ノーフレーム、ノーアウトライン(いわゆるベタ打ち)・行間1/4(=デフォルト)
※ただし、画面に編集画面が白黒反転して
スクリーン上に出たときは3/4か1になっていた)

2度目の登場

一度目の登場のときと位置関係は同じ。色々あった主人公がガバっとポメラを開いて、テキストを書き始める……徐々に暗転していって、ポメラの音だけが響く……というこれもまた印象的なシーンが展開されます。

どうして主人公はMacBookではなくポメラを使うのか

さて本題。どうして主人公こと本田まみはポメラを使っていたのか。隣に置いてあったMacBookではだめだったのか。そんなことを考えました。

映画をご覧になった方は気づいたと思うのですが、作中ではいくつかのブランドが意図的に出てきます。例えば主人公の婚約者の部屋にある本。これはエンドロールで「書籍協力」ということでタイトルや作者、出版社まで表示されます。その人の属性を端的に示すために記号的にこうした物が登場します。

そういう作品で登場する「ポメラ」です。意味があっての登場でしょう。

Macbookで仕事をしない理由。
それを読み解くには主人公が「ライターの仕事を誇りに思っている」ことと関係しています。主人公はライターの職は、婚約者の母から仕事を辞めるよう言われて困惑するシーンなどからわかるように、生涯続けたいと思っています。

この仕事はMacBookでもできるのですがMacBookでテキストを作成しているシーンを挟むと、先ほどの書籍と同じ文脈で「意識の高い人」に見えてしまう可能性があります。聞いたことはないですか? 「意識の高い人」を揶揄するときに使う「スタバでMac」。

仕事のシーンでMacBookを使うと「主人公も(格好ばかり気にして中身が伴っていない)意識の高い人なんだ」という誤ったメッセージ・印象を与えてしまう、だからこそのポメラの起用だと理解しました。ポメラを知っている人からは「お、こいつわかってるな!」と思わせるアイテムを使うことで、主人公が本当に真剣にライターの仕事と向き合っていることを冒頭から示すことができたと思います。

自分としてはポメラがたくさん使われていてとても満足でした。映画を見て「ポメラだ!」とTwitterのコメントが見つけられたのも収穫です。

余談(気が付いたこと)

●二度目のポメラ登場シーンで、電源ボタンを押そうとする仕草が入るんですよね。
起動シーンをこうして見るとDM100に比べてしまうと画面が点くまで一呼吸ありますね。その間を埋めるためのお芝居だと思います。

●個人的に大変うれしかったのは、ポメラのぽちぽち音がかなり長い間使われたこと。
いい音なんですよね、ポメラの音って……。今使っているポメラのキーはへたれて高い音が混じるのですが、新しいポメラの手応えのあるポコポコ音がします。決意を固めた主人公がポメラとまた向き合うシーンでこのポコポコ音が使われているのがとても好きです……2時間くらいこのポコポコ音で過ごせるなあ。

●エンドロールにポメラの「協力」や「提供」の文字、キングジムのロゴは入っていませんでした。つまり、キングジムはこの「出演」に関して関知していません。さらに、今日現在キングジムTwitterが何も言及していない(把握していない?)のが気になります。普段あれだけドラマや映画の美術協力についてを広報しているのに……きっと耳には入っていると思うのですが。考えすぎかな?

→追記
公式さんがツイートされました(12月17日)。やはり美術提供されていたのですね。

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