ポメラDM250に見る「強化」と「進化」
ポメラDM200→DM250は「進化」なのか
結論から言いましょう。ポメラDM250は「進化」というより「強化」の面が強いと思っています。
そう感じた理由は発表時に配布されたであろうプレスリリース。そこには一つも「進化」の言葉はなく「強化」が使われています。事実を載せるプレスリリースで(生物学的な意味を持つ)「進化」の語を避けただけかもしれませんが。
実質を見るとDM200からDM250のバージョンアップには「進化」を掲げるにふさわしい革新的な変化があったかどうかという点においては私は「強化」に留まったと理解しています。
もう少し具体的な話をします。例えば、以前から要望の多かった「クラウド連携」は今回実装されませんでした。ポメラのコンセプト的に採用しなかった、あるいは技術的に実現できなかったというわけではなく、私は「次のポメラ新型で実装される」と期待しています。
次こそ「4ケタポメラ」!
あまり各社さんのレポート記事で「次のポメラ」に言及がなかったのですが、今後についてのコメントを載せている記事がありました!ITMediaさん、ありがとうございます!!
質疑応答では、(中略)働き方の変化により、多機能化することを考えていないかという趣旨の質問に対しては、「このまま、文章を作ることに寄り添った進化を続けていきたい」と意気込みを含めた回答がなされていた。
(※マーカーはブログ筆者による)
https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/2207/13/news120_3.html
もちろんこれだけで今後のことを予想することは短慮であると承知しています。ポメラの開発を続け、改良を進めてもらうにはポメラDM250の成功が必要なことも十分に理解しています。だけれども、この瞬間「進化を続けていきたい」と答えた開発陣に感謝を伝えたいと思います。
ポメラの進化の先には「4ケタポメラ」があると私は信じています。誰も見たことの無いポメラ、挑戦的で革新的なデバイス。イチかバチか、今以上にロマンあふれる端末が誕生すると信じています。海で生まれた生き物が上陸するかのような大胆な戦略。ぜひそれを見届けたいと思いませんか!? 私はDM250は「通過点」であり、DM200の強化版だと思います。もちろんDM250という端末が出たことは喜ばしいことです。でも、それは次のための足掛かりだと思っています。皆さん、私と一緒にまた夢を見ませんか?
と締めくくっていたらさらに踏み込んだ記事が公開されていました。
次のポメラは発売まで間隔が短い!?
BCN+Rさんの記事を引用します!
(ポメラ生みの親の立石さんは)今後の製品については「今回の新製品は、登場までやや時間がかかりすぎた。今後はもう少し発売の間隔を短くしていきたい」と意気込みを語った。
https://www.bcnretail.com/market/detail/20220717_288452.html
この発言で何がわかるのか、またどの程度の信憑性があるのかも指摘したいと思います。
次のポメラが出ることは確定
この発言はどう考えても、今後もポメラの開発が行われることは確かであることを示しています。ポメラユーザーの皆さん、おめでとうございます!また祝杯を挙げる日は近いようです!
発言者は立石幸士さん
なぜ「確かである」と言い切れるのか。それは発言者が立石さんだからです。
当ブログで何度も紹介している「初代ポメラの生みの親」立石さん。当時は企画が通せない「ダメ社員」(社長インタビューから)だったということですが、ポメラのヒットで一躍社内の「ヒーロー」に。ヒット商品を出せば評価され、待遇もよくなることを示したロールモデル的な人物です(ちなみにキングファイルとテプラは宮本社長とそのご先祖様の開発した商品)。
立石さんは2014年からキングジムを離れ、同社のグループ会社「ぼん家具」の社長を務めていましたが、2021年の秋にキングジムの執行役員、そして開発部門に復帰しています。そのあたりの経緯は、新聞記事になっていたのでそれを紹介しています。
長くなってしまいましたが、つまり立石さんはポメラの開発、キングジムの役員という意味でもその発言は重みがあるということです。
DM250までは「やや時間がかかりすぎた」
立石さんはポメラ初代からDM100までは確実に開発を担当してきました(※もしかしたらその次のDM25も←発表時の記事などが見つけられないので確証がもてない)。立石さんが開発に関わっていたこの期間はコラボ機も含めて毎年新機種が出ていた頃です。
年 | 機種 | 備考 |
2008 | DM10 | 初代 |
2009 | DM20 | 二代目 |
2010 | DM11G、DM5、DM20Y | コラボモデル2種類と廉価版のDM5 |
2011 | DM100 | 3ケタ(ストレート型)ポメラ |
そんな立石さんからすればDM30から4年、あるいはDM200から6年が経っていることは「やや時間がかかりすぎた」と思っても仕方の無いことだと思います。(ただし別の記事で「ポメラDM200は人気だったので長く販売する方向だった」旨の発言があったことにも留意しておく必要がある)
ポメラ15周年記念モデル&4ケタポメラ!?
ここからは完全に推測となりますのでご承知置きください。
ポメラ生みの親、立石さんが開発部の部長になってからまもなく1年となります。現役時代、とてつもない熱量で新しいポメラを生み出し続けた立石さんが率いるポメラ開発チームは、2023年、ポメラ15周年に何を見せてくれると思いますか。「何もない」とは私には思えません。お祝い、したいですよね!
立石さんお得意の(?)コラボモデル(15周年記念)かもしれないし、私が言い続けている「4ケタポメラ」、あるいは順序的に?2ケタポメラの最新版、あるいはその全て、かもしれません。何しろ2010年には3種類のポメラを世に出したという前例があるのですから! いずれにしてもユーザーが今できることは貯金に励むことでしょう。頑張りましょう笑