ポメラを使う理由と弘法大師

ポメラ雑談

ポメラを使う理由を知りたい

時々X(旧ツイッター)を徘徊していると「ポメラを使う理由を知りたい」という人に出会います。別にポメラが欲しいわけではないけれど、なぜポメラを選ぶのか純粋に興味として知りたいと書かれています。

これまで、色んな人が色んな言葉で「ポメラを使う理由」を語っています。ですので、その疑問はそちらを参照していただくことにして、私は「ポメラを使う理由(意味)が理解できない理由」をテーマに、今回の話を進めていこうと思います。

苦い経験

もう数年前のことになるのですが、ちょっとした休憩スペースで待ち合わせをしていて、時間つぶしにポメラを使っていました。そこで、初めて会う人に「それは何?」と聞かれたことがありました。ポメラに興味を持ってもらえたことが嬉しくてポメラの説明をすると「は、テキストだけ?」「パソコンじゃないのにそんなに高いの?!アホちゃう?」と言ったのです。その人はすぐに去っていったのでそれきりです(様子を見ていたらしい待ち合わせ相手が「あの人はいつもあんな感じだから気にしないで」と言っていました)

この経験は、ポメラをなぜ使うのかわからない人にはポメラを使う理由が理解不能なのだと改めて感じさせました。あまりにも苦い経験で、ふとしたときに思い出してしまいます。

私はポメラに興味を示してくださった方にポメラを布教するのが趣味の人間ですが、幸いにしてこれ以降、ここまでストレートに悪く言われたり揶揄されることはありません。でも、ポメラを紹介してもポメラの良さが伝わらないと感じる人はいます。なんとなくその傾向はつかめてきました。オンラインで見かけるパターンとあわせて紹介したいと思います。
ただし、私の乏しい経験なので例外も多いと思いますし、逆パターンを経験したこともなくはないですので与太話程度に読んでもらえると幸いです。

ポメラを使う理由を理解しにくい人の傾向とは

テキスト作成しない人/モノ作りをしない人
テキスト作成する機会に乏しい人にポメラを紹介しても反応は薄いです。「そんなに『何で書く』って大事なの?」と思っているかもしれません。

●道具へのこだわりが薄い人
書くことに限らず、道具、モノへのこだわりが薄い人も同様にポメラを選ぶこと自体に対してこだわりが薄いと、理解しにくいと思います。

●PCになじみが薄い人
仕事や趣味でPCを使わず、キーボードに触れる機会が少なかった人で、ざっくり親世代の年齢の人だと、ポメラを触ってみますか?と渡しても興味が薄いことが多いです。PCとポメラの違いがイマイチわからないので、ポメラへのこだわりを伝えるのにも難しさがあります。

●スマホに親しんだ人
PCを使う機会が少ない人、特に若い人でスマホに親しんできた人にとって、フリック入力ができない、調べ物ができない、クラウドも使えない端末を「なぜあえて選ぶの?」と不思議に思われます。ただ、気遣いができて「へえ~そうなんですね」と流せる優しい人が多いです。

●自分の使う端末に全幅の信頼を寄せている人
PCあるいはスマホやタブレットといった執筆環境に大いに満足している人は、それ以外の選択肢の存在が信じられないことがあります。「Bluetoothキーボードでよくない?」と言われます。まあ、そうですよね。

●自由にお金が使えない人
若い方で、自分の趣味に大きなお金が使えない・許されていない人は「スマホを持っているならそっちでいいのに?」と疑問がわくようです。あるいは倹約意識が強い人も同様に「コスパ悪い」と考えてもおかしくないと思います。さすがに直接言われたことはありませんが。

●「みんなと同じ」に安心する人
みんなと同じことに安心する人はあえてポメラを選ぶ理由がわかりにくいと思います。何なら「みんなと違うことをしている人は攻撃していい」という思考になっていると、冒頭紹介した方のように平気で人を傷つける言葉を選びます。そもそもわかり合おうとしないタイプです。

●弘法大師
「弘法筆を選ばず」ということわざがありますが、どんな道具を使っても結果が出せる人、あるいはそうあるべきだと信じている人は、ポメラにこだわる理由がわからないと思います。何ならポメラに限らず「下手な人ほど道具選ぶよね」くらい考えているかもしれません。達人がそう思うのは仕方ないです。

いくつか挙げてみましたが、これらの要素を1つだけでなく、複数持っているパターンもありそうです。

ポメラを使う理由をわかってもらえる人

逆に、どういった人にポメラのことを理解してもらいやすかったのかも併記しておこうと思います。

●執筆をする人
脚本を書く人、小説を書く人など、特に縦書きにこだわりを持つ人にはポメラが簡単に縦書きができることを紹介すると「これいいね!」と喜ばれる人が多かったです。

●モノ作りに携わる人/クリエイティブ系
執筆こそしないけれど、デザイン関係の人、音楽関係(特に曲作りをする人)などクリエイティブ系の人は「そういう専門の道具もあるんだ」と感心されることもありました。

●道具にこだわる人
道具、特に文房具が好きな人にとってはポメラへのこだわりは理解しやすいようで、全く違うジャンル違いながら「自分に合った道具が見つけられたのは良いことですね」と言われたりしました。

●ガジェット系が好きな人
ガジェット系の中でも「デジアナ(=デジタルとアナログの両方の要素がある端末)」が好きな人は特に刺さるようです。(逆に、端末がスマホやPCと連携できることは当然であり最良と考える人にとってはポメラがクラウドにアクセスできないのはかなりNGのようです)

わかり合えないのは仕方ない

これを読んでいるあなたが、ポメラに興味があるものの「ポメラをなぜ使うのか」わからなくても全く問題ありません。ポメラユーザーもわかってもらうことを目的にポメラを使っているわけではありません。「いつかわかる日が来るかもね」程度に思っておいてください。道具なのでそのくらいでいいんです。何で書かれたか気にするより、自分の作品や記事を読んで、という人がほとんどだと思います。

まもなく4月ですね。これから新しい出会いが増えることでしょう。
よくわからない人に会うこともあるでしょう。わかり合えたらそれは良いことですが、わからなくてもいいことも多いので、適当な距離感で出会いを楽しんでください。

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