「ポメラリンク」の仕様と気になるところ

ポメラDM250

ポメラDM250のレビュー動画が出ました

「ポメラリンク」の挙動が動画で明らかになり、わかったことがあったのでお伝えしたいと思います。

ポメラDM250の新機能「ポメラリンク」

ポメラDM200ではデータの移動に「ポメラSync」が用意されていました。設定をしてしまえば簡単なのですが、まれに同期が不安定だったり、そもそもアンドロイドユーザーは使えない欠点がありました。

これに代わる新機能が「ポメラリンク」です。同名のアプリ(iOSとAndroid両方に対応)でデータを双方向にやりとりができるものです。動画ではかなり後半、7分15秒ごろに紹介されています。

同期はせず、別名で保存する

動画では、ポメラで作成した「DM250」というタイトルのテキスト(左下で確認できます)をアプリでスマホに送り、編集を加えてポメラに戻した画面が映っています。注目すべきはポメラにデータを移動した際のタイトル。DM250のファイルに「DM250(1)」が加わっています。つまり、DM200のような同期ではなく「同名ファイルをコピー」していることがわかります。

ファイル名の後の「(1)」ですが、ポメラDM200はファイルの上書きを防止するために同名ファイルが保存されたときは(1)を加えます。さらにそのファイルをコピーしたら(1)(1)、元のファイルをコピーしたら(2)とナンバリングされます。DM250でも変更はないようです。

上記を踏まえると、「ポメラリンク」使用時に気になる点があります。3つほど挙げます。

版の管理が煩雑

Gifアニメの通り、そのままのファイル名で進めると版がどんどん増えてどれが最新かわかりにくくなります。間違えて古い版を編集してしまうと差分が発生し、統合が必要になります。これを防ぐには版の管理が必要になります。これはポメラSyncの同期(ずっと同じファイルを編集する)とはまた違った悩みになるでしょう。ちなみに私はこの手の管理がとても苦手です。

なお、ファイル名をそのままにしておくことで、最新版がどれか把握することはできます。つまり、ファイル名に「(1)」が一番たくさん付いているファイル、つまり一番ファイル名が長いファイルが最新版ということです。(例→「ポメラ(1)(1)(1) (1) (1)」)しかし、この運用はまた別の問題が生じます。

ファイル名は短くする必要がある

ポメラDM250で(200でも)付けられるファイル名は最大「全角18文字」です。歴代ポメラユーザーの方も、PCで作ったファイルのファイル名が長く、ポメラでは開けなかったという経験がある人もいるかもしれません。

ポメラリンクでも上限全角18文字のタイトルをつけていた場合、上書き防止のための(1)が付与されるとファイルが開けなくなります。なお、DM200本体でもファイルのコピーで同じことが起きます(Gifアニメ参照)。長いファイル名をつける習慣のある方、タイムスタンプ付きのファイル名をデフォルトにしている方(例:「20220721ポメラ」)はファイル名を長くしないよう注意が必要です。

「書き進める」感覚が弱くなる?

ポメラリンクでは「書き進める」感覚は味わいにくいかもしれません。特にDM250は1ファイルあたり20万字入力できる上位機種で、たくさん文字数を書くことに期待している人も多いように感じます。版を管理するためとはいえ、ポメラリンクの度に元のデータを削除し、リネームして新しいファイルに続きを入力していくこと(これは一つの運用例ですが)、何か気持ちまで一度リセットされてしまうような感じになるのではと(勝手に)思います。これは「慣れ」の問題かもしれません。

「ポメラリンク」での版の運用例。ちなみに、ファイル名にカーソルを合わせて「→」でプレビューができる

続報を待とう!

「ポメラリンク」の仕様をみてきましたが、実際に使った感じはどうなのか。懸念したこともあまり気にしなくて済むのか(ほとんど少しの慣れと工夫で克服できるものだとは思います)、先行するレビューを待ちましょう!

冒頭に紹介した公式レビュー動画はほかにも面白い発見があったので、また紹介していきたいと思います! ではまた別の記事でお会いしましょう!!

ポメラDM250

Posted by bot