「テキスト配信」見たことある?
出来上がる前の作品をコンテンツにする流れ
これから花開くかもしれない「テキスト配信」(もっと適切な言葉があるかも)についてご紹介したい。
「ライブペインティング」すなわち、リアルタイムで絵が完成していく様子をパフォーマンス的に仕立てたものは見たことがあるだろうか? これは、動画コンテンツとも相性がよくて完成までの「垂れ流し配信」もよく見られる。これまでは作者のものだけであった「完成に至る過程」を提供するものだ。
「アーティスト」が行うライブペインティングに対して、パフォーマンスの不要な「お絵かき配信」もプロ・アマ問わず、一般化している。これはイラストが出来上がる過程を配信するもので、近年アプリやサービスが充実し、特別な機材がなくとも個人が気軽に自分の作業を録画・発信できるようになりました。
では「テキスト配信」つまり、誰かのテキストが出来上がっていく様子は見たことがあるだろうか? 実は、ポメラを使ってライブ配信されている方がいて、それがなかなか面白かった。
小説を書き進めながら「ここは要らないな」「こういうのは具体的な名前がある方がいい」「ここまでで1700字くらい」など考えていることを山口さんがそのまま声に出しながら書き進めていく配信だった。1時間30分の長時間配信。
「縦書き明朝体なんだ」から始まり「今、かなり大胆に書き進めていた文章を削除したなあ」など面白く拝見した。ハマる人はラジオ感覚で見られると思う。また、これは双方向放送で、作者さんに直にメッセージを送ることができて細々としたやりとりが楽しい。
テキスト配信サービス「テキストライブ」
この配信の少し前、「テキストライブ」というサービスをツイートで紹介した。これは「お絵かき配信」のまさにテキスト版。作者はテキスト作成の画面を公開し、お客さんは作者にメッセージを送ることができる。文字数を増やしたい、見られているという環境で自分を追い込みたいというニーズのほか、進捗を伝える、読者サービスの一環として配信する人もいるようだ。
このテキストライブはスマホ・PCに対応したサービスで、Bluetoothでキーボード接続すれば、「ポメラからの配信」も可能である(ただし、変換はPCあるいはスマホになる)。試しに配信したアーカイブがあるので貼り付けておく。(等倍は退屈に感じるので4倍以上での再生速度を推奨)
配信アーカイブ(ポメラとスマホを接続して配信。DM200取説の書き写し)
https://txtlive.net/lr/1621507749544/w1630837079034
絵ほどの派手さはないものの、定期的に行えば固定ファンがついたり、複数人の作者で時間を決めて文字数を競ったり、双方向を活かして相談会や講座を開いたり、お客さんにお題を出してもらうなどコンテンツとしても発展する可能性があるのではないかと思う。新たな「遊び方」を模索しているコンテンツだと思う。「お絵かき配信」のように「テキスト配信」も増えるといいなあとこっそり思うわけです。どうです、やってみませんか!?
※この「テキストライブ」、操作が若干がわかりにくいので反応があれば「使い方」も記事化します