芥川賞「荒地の家族」作者の佐藤厚志さんはポメラ使い！
芥川賞受賞者がポメラを使っている！
芥川賞に佐藤厚志さんの「荒地の家族」が選ばれました。その一報をテレビで見たポメラユーザーはきっと興奮したことでしょう。ポメラがちらっとはいえ、大写しになったのですから！
この動画は芥川賞候補のときのインタビューではありますが、ポメラを打つ様子がばっちり映っていました。
過去にポメラを使う芥川賞受賞者も！
ポメラユーザーで芥川賞の受賞者には羽田圭介さんがいます。ポメラ10周年の記念サイトの特別コンテンツとして高山実一さん、オカヤイヅミさんと共にインタビューが掲載されました（※現在は見られません）。
2020年にはクリープハイプの尾崎世界観さんも芥川賞候補者に選ばれました。その際放送された「情熱大陸」でポメラユーザーであることが判明しています。
ところでポメラって何？
このブログは読者がポメラを知っている前提で書いていますが、佐藤厚志さんの受賞で初めてポメラの存在を知ったという人が少なくないようなので、ポメラについて簡単に紹介しておきましょう。
ポメラとは、2008年に販売を開始した小型のテキスト作成専用端末です。液晶画面とキーボードの構成は15年の歴史を経ても変わっていません。テキストファイル（.txt）のみ作成できます。ウインドウズユーザーは「メモ帳」といえばわかると思います。Macユーザーは「メモ」です。こちらは最近のバージョンはリッチテキスト（.rtf）にも対応して文字に色をつけたり、大きさを変えたり太字にしたりできますが、ポメラではそうしたことはできません。
作成したファイルは本体かSDカードに保存します。作成したデータの移動はいくつか方法が用意されています。過去記事でDM200の5つのデータの移動方法をまとめているので詳しくはそちらにまわします。→記事はこちら
ポメラは隙間時間や移動時間に執筆をしたい人の味方です。ポメラでネタを作っている芸人さんも多いと聞きます。このほかに、ライターやブロガー、短歌や俳句を作る人、ノートテイクをする学生さん、ビジネスシーンでは議事録作成、研究者の論文作成にも使われます（※注釈はつけられません）。書字障害を持つお子さんがノート代わりに使ったり、個人で日記や読書記録をつける方もいます。牧師さんが教えを説いたプリントを作成するときに使ったり、その用途は多岐にわたります。
佐藤厚志さんが使用されている機種は「ポメラDM200」です。
2016年10月21日発売のモデルです。重さは約580グラム。これはヤングジャンプとか青年誌とほぼ同じ。大きさは26.3センチ×12センチ、厚みが1.2センチと持ち運びもしやすく、液晶画面が7インチ。これはおおよそカーナビの液晶と同サイズです。ちなみに、最新機種のDM250とDM200は全く同じサイズです。重さだけ少し増えました。
佐藤厚志さんのインタビュー（https://youtu.be/WkqZ-mu_W8g）では「出勤の前後に1時間・2時間と貯金のように書いていた」と言われています。書店員の仕事を縫うように書き進めていったことが窺われます。
佐藤厚志さんにとってポメラは「商売道具」
佐藤厚志さんの受賞の一報を知って当アカウント（DM200_bot）がポメラの紹介ツイートをしたところご本人の引用RTをいただきました（ありがとうございます）
それによると、ポメラは「商売道具」。時間をやりくりしながら執筆を進めるにはポメラはよい道具だと思います。
また、後段に出てくる「キーボードカバー」はピンとこない人もいるかも。キーボードに敷いて、その上から打鍵します。手指の油脂対策ですね。「チョキチョキして」というワードのチョイスに茶目っ気を感じます。
また、冒頭の動画のインタビューは佐藤厚志さんの自室で撮影されています。机の上のパソコンの前にポメラを置いて打っています。もしかしたら、いつもはパソコンに資料を表示したり、調べものをしながら執筆しているのかもしれません。
ポメラは小さいので喫茶店など外で使うものと思うかもしれませんが、自室でスマホやパソコン、タブレット、もちろん本や紙の資料を見ながら使うのもとても便利です。佐藤厚志さんは「荒地の家族」にあたり、人に聞いて尋ねたことを元にしたと答えているのでその際に作成した資料などを見ながら執筆されたのかもしれません。
ポメラがもっと広まれば！
一部の人しか知らなかったポメラが、佐藤厚志さんの受賞によってたくさんの人に知ってもらえたらいいなとポメラの一ユーザーとして期待しています。
これは勝手な想像ですが、ご本人もポメラのこと、お話したいんじゃないかな……それでなければ、謎のbotにコメントなんてしないよなあ、なんて思っています。ポメラを製造・販売しているキングジムさんも「『荒地の家族』を購入しました」とツイートされているので、今後、インタビュー等もあるのではと思っています。
当ブログ、およびツイッターでもポメラを知ってもらえるように発信を続けていきたいと思っています！