ポメラDM100と「ポメラ進化論」
現在実施中のアンケートのご回答ありがとうございます。まだの方は一度「ぽちっとな!」してください!
さて、今回は2問目の「使ったことのあるポメラ」の途中経過を紹介して、そこからDM100の偉大さを語りたいと思います。
使ったことのあるポメラ、DM100が強い
平均台数は2.06台。そしてDM100が強いです。時々結果を見ていますが、DM200がDM100を上回っているのを見たことがありません。
DM100は名機の予感
この結果を受けてDM100はいい機種だなあと改めて思うわけです。
2011年発売。11年前の機種ですよ! キングジムも現在でも修理を受け付けているというのも素晴らしいと思います。400グラムを切る軽量で、乾電池式なので抜いておけば電池の劣化のことは考えなくていい。以前も書きましたが非常時にきっと強い味方になってくれると信じています。
「ポメラ」絶滅を防いだ?! DM100
ポメラの歴史を振り返ったときに、ポメラDM100が出なければポメラは廃れていたのではないかと思うことがあります。いくつかあるので挙げていきます。
●ラバー塗装を捨てた
実はこの点、今の時期からみるととても大きいと思っています。
ポメラDM10(2008年)からポメラDM100の一つ前、ポメラDM11G(2010年発売)まで全て「ラバー塗装」が施されています。これは、高級感を出すために使われた素材で、開発陣もこだわっていたことがインタビュー等をみるとわかります。
ポメラは手で持ったときの高級感を演出するため、全面にラバー塗装をしています。
pdweb インタビュー
文字入力と携帯性を追求した最新デジタル文具 キングジム「ポメラ」
公開日不明だがおそらく2008年
しかしこのコーティングは加水分解する素材でユーザーをとても苦しめています。唯一の例外がフレンドリーモデルこと廉価版のDM5です。高級感はいらないと使われなかったということでしょう。
加水分解がなぜ起こるか調べていたときに日本の高温多湿も原因だという記述がを見かけて「なるほど」と思ったものです。開発陣がどの時点で「ラバー塗装は加水分解する」と把握したのかわかりませんが、日本の気候に合わせて進化させたのが「DM100」なのです。この機種が出なければ、ポメラは「ベタベタした機械」のままで終わっていたかもしれません。
●折り畳みギミックを捨てた
これは多くの人が指摘していることなのではありますが、欠かせない要素なので触れておきます。DM100のインタビューを読むと「かさばらない」筐体を作るために薄い端末を目指したことがわかります。
歴代ポメラのサイズは文庫本ほどだったが、少々厚みがある筺体だった。「ポメラも、最近のネットブックのように薄くなったら、カバンの中でもっと収まりがよくなるのではないか」。立石氏は、そう考えた。
平たいポメラ DM100の薄型・軽量設計の軌跡
開発者インタビューを読むと、折り畳みのギミックを捨てることに拘泥しなかったことがわかります。しかし、ユーザーにとっては「 折り畳みのポメラを開く」動作が好きという人は少なくないようで、DM30の発売会見(2018年)ではアンケートで回答者の半分は「折り畳み」派で指向が真っ二つに割れたことが明かされています。
逆に言えば残りの半分は、DM100由来の「既存のポメラらしからぬ」キーボードが登場したことで支持を獲得したと考えれば、ポメラそのものの存続可能性を高めたのではないかな、これはまさに突然変異だな、などと勝手に思うわけです。2ケタだった型番が3ケタになるのも納得です。
ポメラの進化がみたい
ポメラが好きという人、新型を待ちわびている人は「ポメラの進化を見届けたい」という人でもあると思います。あるいはもう少し前、ワープロ文化に親しんだ世代は(ポメラがワープロの後継かどうかは別にしても)書くことに特化した専用端末がどうやって生き残っていくのか気になるという人も多いように思います。以前にも書いたのですが、ポメラがネットでバズるときってワープロ関連なんですよ。ぜひこれからも一緒にポメラの進化を見届けましょう!